卵は万能な食材だ。手早く目玉焼きにして朝食にしたり、夕食の一品に添えて豪華にしたりと、活用の幅は広い。日頃食べている卵だからこそ、知っておきたい健康上の利点とリスクがある。英BBCのフード情報セクション「グッド・フード」や海外健康情報サイトの「ヘルス・ライン」などが取り上げる内容から、8つの利点と4つのリスクを確認しよう。
◆利点1.善玉コレステロールを増やす

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卵を食べることで、善玉コレステロール(HDL)の増加が期待できる。ある研究によると、健康な成人が毎日1〜3個の卵を4週間摂取した結果、HDLレベルが6〜13%向上することが確認された。
◆利点2.視力の維持に有益

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卵には、眼の健康に良い抗酸化物質であるルテインおよびゼアキサンチンが豊富に含まれる。加齢による視力低下を防ぐ可能性のある栄養素だ。研究により、ルテインとゼアキサンチンは眼の網膜に蓄積し、白内障や加齢黄斑変性など一般的な眼疾患のリスクを減少させることが示されている。
特に卵黄はこうした栄養素を多く含む。1日に1個の卵を5週間食べることで、高齢者の血中ルテイン濃度が26%、ゼアキサンチン濃度が38%増加したとの研究も存在する。
◆利点3.中性脂肪の値を下げる

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放牧卵など特定の卵は、オメガ3脂肪酸を豊富に含む。オメガ3脂肪酸には、血中の中性脂肪値を下げる効果がある。放牧で飼育され生まれた卵や、オメガ3を強化した特定の飼料を与えられた鶏の卵は、オメガ3脂肪酸を多く含んでいる。
研究によると、オメガ3強化卵を週に5個、3週間続けて食べることで、中性脂肪が16〜18%低下することが確認された。2020年の小規模な研究では、毎日2個のオメガ3強化卵を5週間食べることで、中性脂肪が10%低下している。
◆利点4.筋肉の減少を防ぐ

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卵に含まれる高品質なタンパク質は、消化吸収の効率が良い。良質なタンパク質は筋肉の健康をサポートし、サルコペニアと呼ばれる加齢による筋肉の減少を防ぐ効果があるとされる。骨格筋を正常に維持することは、全身の健康に重要だ。
◆利点5.ダイエットに役立つ

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卵は高タンパク食品であり、非常に腹持ちが良い。満腹感が長時間続くことで、一度卵を食べた後はカロリー摂取を抑制する効果が生まれる。体重過多や肥満の成人50人を対象とした研究では、朝食として卵とトーストを食べた場合、食後に空腹感を覚えることが少ないことが確認された。牛乳をかけたシリアルなどを食べた場合と比較して、昼食の摂取カロリーは約180キロカロリーの減少がみられた。
◆利点6.心臓病と脳卒中を予防する可能性

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卵はコレステロールを多く含む。しかし、2018年の研究によると、毎日1個食べたとしても、心臓病リスクの増加は確認されなかった。卵を毎日食べる人は、食べない人に比べてかえって心臓病のリスクが11%低く、心臓病による死亡リスクは18%低かったという。出血性脳卒中のリスクは26%低かった。
◆利点7.免疫系をサポート

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卵には、必須栄養素や生理活性物質、そして高品質のタンパク質が豊富に含まれている。研究によると、特に乳製品と組み合わせることで免疫系を調整し、抗炎症作用をもたらす可能性がある。
◆利点8.栄養価が高い

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卵は栄養価が高く、ビタミンA、葉酸、ビタミンB5、ビタミンB12、リボフラビン、リン、セレンを含む。ゆで卵1個は約78キロカロリーで、6グラムのタンパク質、5グラムの脂質を含み、ビタミンDやE、カルシウム、亜鉛も含まれている。
◆リスク1.サルモネラ菌

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卵の摂取には一定のリスクもある。生卵はサルモネラ菌の感染リスクがあり、特に妊婦においては、早産を招いたり胎児の成長に影響を与えることがある。
◆リスク2.食中毒

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生卵や十分に加熱されていない卵を食べると、食中毒のリスクがある。下痢や嘔吐、腹痛などの症状が現れる。特に高齢者や子供、免疫力が低い人や妊婦の場合、食中毒から合併症に至りやすい。
◆リスク3.不健康な食べ物を食べがち

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卵の調理法によっては、バターや脂肪も塩分も多いベーコンやハムなどと組み合わされることが多く、知らず知らずのうちに不健康な食事となるおそれがある。ベーコンなどの加工肉は飽和脂肪酸やナトリウムの過剰摂取につながりやすく、カロリーも高い。
◆リスク4.卵アレルギー

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卵アレルギーは子供に多くみられる。卵アレルギーの場合、火の通った卵黄ではタンパク質が少ないことから、卵白よりもアレルギー反応を起こしにくいという研究結果がある。しかし、いずれにせよアレルギーのある場合は摂取を避ける方が安全だ。